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鉄骨工事技術指針とは?鉄骨工事に必要な仕様書について解説!

2023年05月31日
鉄骨工事技術指針とは?鉄骨工事に必要な仕様書について解説!

建築物を建てるために基本になる鉄骨を組むための鉄骨工事は、構造物である以上精度が高く正確でなければなりません。また鉄骨工事が完了するまでスムーズに行われるためには品質管理の基準となるものが必要です。鉄骨工事に関連するガイドラインとして「鉄骨工事技術指針」というものがあります。今回はこの「鉄骨工事技術指針」について解説していきます。

 

1.鉄骨工事技術指針

「鉄骨工事技術指針」は、「一般社団法人日本建築学会」が発行する出版物です。日本建築学会は1886年(明治19年)に創立された会員数が36,000名にのぼる学術団体です。

 

1-1.鉄骨工事技術指針とは

「鉄骨工事技術指針」は、日本建築学会では鉄骨工事の品質管理をする上で必要な測定の標準を示して、鉄骨工事の安全性や信頼性を確保するためのものと定めています。鉄骨工事を安全に行う上で必要となる数字の基準となるものと考えてよいでしょう。「鉄骨工事技術指針」には「鉄骨工事技術指針・工場製作編」と「鉄骨工事技術指針・工事現場施工編」の2冊があります。これまで技術の進歩に合わせ何度か改訂(1987年、1996年、2007年)を重ねており、最新版は20181月に発行されたものです。

 

1-2.鉄骨工事技術指針の内容

「鉄骨工事技術指針・工場製作編」の内容は、品質マネジメントの重要性や品質保証や品質管理、鉄骨の材料について、加工や切断などの工作、接合に使用する溶接、塗装、めっき、検査、発送となっています。鉄骨が工場で製作され、現場に運ばれるまでに必要となる情報がまとめられているものです。「鉄骨工事技術指針・工事現場施工編」の内容は、鉄骨工事計画、管理・検査、建方、高力ボルト接合等、工事現場溶接、鉄骨塗装、耐火被覆、安全衛生です。

 

鉄骨工事計画の章では鉄骨工事の進め方や前準備、鉄骨製作業者・専門工事業者等の選定・発注、施工計画の立案、届出・申請書類の作成提出など工事計画に必要な項目が記載されています。また管理・検査の章では材料発注や製品の受入検査について、高力ボルト接合等の章では高力ボルトの締付けや締付け後の確認・検査が記載。安全衛生の章では安全衛生のすすめ方や考え方など、鉄骨工事の現場において必要となる知識および指針が書かれています。

 

2. 「建築工事標準仕様書 JASS」とは?

「鉄骨工事技術指針」とは別に、同じく日本建築学会から出版されているものに「建築工事標準仕様書」というものがあります。

 

2-1. 「建築工事標準仕様書 JASS」とは

JASSは「日本建築学会建築工事標準仕様書(Japanese Architectural Standard Specification)」の頭文字で、日本建築学会が発行しています。建築物の質を向上させるために工事に一定の標準を定めた仕様書で教科書的な役割があります。建築基準法に記載がない項目について細かく掲載されているのが特徴で、建築材料や施工の指針となるでしょう。鉄骨工事技術指針同様、技術の進歩に対応し内容は更新されています。

 

JASSは「建築基準法」を基準としていますが、法的に拘束するものではありません。工事を行う際には設計図書の「特記」に記載している仕様書に準じて施工する必要があります。しかし、JASSではなく「公共建築標準仕様書」やその会社独自の仕様書などを使用しているところもあります。「公共建築標準仕様書」は国土交通省が監修した仕様書です。

 

建築基準法は法的に拘束力があり、建築物の敷地や構造、設備、用途に関して「最低の基準を定める」となっています。しかし、建築基準法ではあくまでも最低限の条件を基準として定めているもので、具体的な工事の手順や標準となる数字は定めていません。そのため、JAASをはじめとした仕様書が基準として使用されることが多くなっています。

 

また、JASSの後ろには数字が振られていて、この数字は工種ごとに決められているものです。代表的なものにJASS5は鉄筋コンクリート工事、JASS6は鉄骨工事、JASS8は防水工事、JASS12 は屋根工事、JASS18は塗装工事、JASS24断熱工事といったものがあります。

 

2-2.JAAS6と鉄骨工事技術指針

JASS6は鉄骨工事の施工に関する仕様書となります。鉄骨工事の施工に関して標準となる方法が書いてあるため施工の参考になるでしょう。とくに施工管理者にとっては鉄骨工事の管理方法や、誤差の許容差が明記してあるため必須となります。また鉄骨工事技術指針は「建築工事標準仕様書 JASS6  鉄骨工事」の解説書としての役割があり、加えて先進的な技術や工法等も記されているものです。

 

鉄骨工事は鉄骨、部材を工場で製作する段階と、工事現場へ運んで組み立てボルトを締めて溶接するという2段階で行われるものです。そのためJAAS6と鉄骨工事技術指針はどちらも「工場製作編」と「工事現場施工編」の2冊に分かれています。

 

3.まとめ

「鉄骨工事技術指針」は、「一般社団法人日本建築学会」が発行する出版物で、鉄骨工事におけるガイドラインとなるものです。「工場製作編」と「工事現場施工編」の2冊に分かれており、とくに鉄骨工事の管理をする上で必要な情報がまとめられています。「鉄骨工事技術指針」はJASS6(日本建築学会建築工事標準仕様書 JASS6鉄骨工事)の解説書としての役割もあります。

 

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